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情熱大陸見ました。
第21期竜王戦七番勝負をまとめた、1時間の特番でした。

「負けました。」

このシーンがよく使われていた。
これは将棋が映像的に動きがないから、ではなく、
そのセリフが美しいからだ。

竜王戦の模様はこちらからどうぞ。(http://live.shogi.or.jp/ryuou/
このサイトはとても見やすいし、わかりやすい。
特に竜王戦プラスと題されたブログがすばらしく、現地の状況が写真入りで紹介される。
タイトル戦をぐっと身近に感じる。
どんなささいなことでも知りたいのがファンなので、
対局者が食べた料理などもアップされるのが喜ばしい。

幸いにも、七番全てのネット中継を見ながら観戦出来た。
どの対局も白熱し、目が離せなかった。
将棋に詳しくないわからない私も
解説や竜王戦プラスのおかげで、深く観戦することが出来た。

たぶん、ブログをはじめていたら、すべての対局を記事にしていた。
周りに将棋ファンがいないので、興奮を語れないのが残念で仕方ないくらいだ。

特に第4局は、打ち歩詰めというめずらしい反則の筋が見つかり、
ぎりぎりの逆転勝ちだった。
渡辺明竜王もブログ(http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/)で第4局を振り返っている。
「投了直後は、何度も負けを覚悟した将棋なのに、なぜ自分が勝っているのかがわかりませんでした。
改めて、将棋の深さを感じています。」(11月28日)

ここから、渡辺明竜王は、三連敗のあと四連勝するという将棋界初の偉業を
初代永世竜王になるとともに成し遂げたのである。
渡辺明ファンの私にとっては、三連敗のときはせめて一勝を挙げてほしいと願った。
しかし、結果は、4連勝だ。
非常に嬉しくて、ますますファンになった。

将棋の好きな所は、一言で言い表せない。
今回の情熱大陸を製作した方も将棋が好きだったと思う。
一日目の夜何時に対局者が寝るかなんて、
棋譜からだけではわからない映像を容易してくれた。
しかも、対局中の棋士に尋ねないという心使いがすばらしい。
仕事だからって割り切れない部分を感じた。

将棋の好きなところの1つに、勝ち負けの責任がはっきりするところを挙げる。

これは、どんな争いごとにも当てはまる共通の部分だ。
麻雀や囲碁はもちろん、サッカーや受験なんてのもある。

麻雀はツキがなくて負けた。
サッカーはチームワークがなくて負けた。
受験は山がはずれた。
いくらでも責任転嫁できる争いの中、将棋は違う。

将棋は、その責任の所在がはっきりとしている。
それは、対局者の読み。ただそれだけ。
勝ち負けも責任が自分にしかない。

将棋の終わり方もはっきりしている。
「負けました。」
この一言を言うだけだ。
決着を敗者から申告する、なんて残酷なんだろう。
言い訳も同情もなにもない。

一言だけど、この中にどれだけの葛藤や悔しさや後悔、
また、私にわからない気持ちが入っているか、
計り知れない。

将棋で生活しているプロ棋士の「負けました」ほど、
敗者の美が詰まっている言葉もないと思う。

私はこの言葉を聞くだけで、胸が詰まる。

しかし、「負けました。」をバネにいくらでも強くなれることを
渡辺明竜王の将棋から感じて、励みになった。



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